食育ブームの発端は「食育基本法」ができたからですが、食育の提唱者であり、現代によみがえらせた立役者は、服部栄養専門学校の校長・服部幸應です。服部幸應といえば「料理の鉄人」で、番組の絶妙な隠し味となった、あのトボけた解説、ユーモアたっぷりのコメントを思い浮かべる人が多いと思いますが、彼はたんなる“お料理おじさん”や鉄人の添え物ではありません。彼自身、料理人であり(番組でも一度だけ挑戦者として登場)、医学博士であり、日本の食・調理の世界ではなくてはならない重鎮中の重鎮と言えるでしょう。医学博士なので石塚左玄の文献には昔から触れていたのかも知れませんが、その思想を歴史の引き出しの奥から引き出してきた功績は計り知れません。教育者という立場にいる服部は、それまでの日本におけるグルメブームの底の浅さを見抜いており、満を持して提唱に踏み出したのかも知れません。いずれにしても、まさしく彼こそが数多の食育啓蒙家・指導者・評論家などの頂点に立つ「日本食育大学学長」と言えるのではないでしょうか。

 
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